それぞれ治らないのは理由があります

真の整体学は「機能的疾患」の改善、すなわち、運動療法などによる脊椎矯正、自発的運動による筋肉の緩和などを主体とした「自律神経や免疫系などのホメオスタシス(正常な生理機能)が歪んで起きる機能的病態」までを調整する手技または体育指導です。

わかりやすく言うと、歪んだ状態から起きる生理機能の異常、脳から送られる痛みの信号などが「機能的疾患」、重度の脊椎障害のほか、腫瘍性、出血性、感染性、筋萎縮性によるもの、筋損傷、心疾患、リューマチなどが「器質的疾患」です。

現代医学は「器質的疾患(手術や投薬を必要とする症状=病気の座がどこにあり、どの細胞に病理学的変化が起きたのかが明確な病気が器質的病態)の治療(医療行為)」にあたります。

「器質的疾患」を専門的に行う多くの医師や医療従事者は「機能的疾患」のメカニズムを理解できないまま、診断が曖昧に終わるのが現状です。理由は「画像診断」が主な診断方法であって、触診でしか感知できないミリ単位の歪みや可動制限、さらにテンセグリティ構造である人間の「全体的な歪み」は認識できないからです。そして医学部や医療系専門学校の教育で「機能的疾患」は教えていません。現代西洋医学や東洋医学では解決できない分野なのです。

もちろん「器質的疾患」に対する現代医学の進歩が目覚ましい事は、言うまでもありません。私や家族も大変お世話になっており、名医と呼ばれる方々の手技(特に手術)には、ただ驚くばかりです。

機能的疾患の「痛み」と「運動機能制御」の原因は、部位的な炎症(免疫細胞が仕事をしている)はなく「歪んだ脊椎による神経圧迫によって脳に送られた信号に対する脳の行動制限」です。「器質的疾患」の産物である「炎症」が、正しい脊椎の矯正を目的とした一回の施術によって瞬時に無くなる事はあり得ないからです。これらの症状は残念ながら「筋肉の緩和を目的とした手技療法」では解決出来ません。

私の行う「整体」は、経験に基づいた観察力によってその歪みを正確に正す事ですが、脳との信号のやり取りを、棘突起を補正する事で、神経を守るべき脊柱の本来の構造を取り戻し、脳の行動制限を解除します。

したがって、当然のことながら医療行為ではなく、その調整方法から見ても「物理的体育指導」と捉えるのが正しいでしょう。

このホームページの作成者である小田俊哉の行う「機能的疾患」の症状の改善は、症状保持の履歴にもよりますが、通常ほぼ1回で終了します。

また、画像診断によって「器質的疾患」であっても、医療機関で手術より運動療法を勧められた場合は、機能解剖学に基づいた整体が最も有効です。