例えば、右の足首が内反(内側に歪んだ状態)している人は、身体の重心が右に傾いています。そうすると右の腰に負荷がかかり、腰痛の原因となってしまいます。
また、長風呂を好む方は、バスタブの中で長時間、腰椎を後弯(やや丸い不良姿勢)させていますから、痛みを誘発しやすくなってます。これは長時間の運転や移動(飛行機や新幹線)にも当てはまります。
そして、座り仕事の多くなった今の時代、座り方を誤ると脊椎や仙骨に多大な負担をかけ、深刻な脊椎障害に発展してしまいます。
女性の場合に限って申し上げると、子宮筋腫や膀胱炎が原因となって腰痛を起こす確率は、かなり高いと言えます。
骨盤底筋群など骨盤内の筋緊張、筋膜どうしの癒着、筋膜と臓器の癒着などは「体性機能障害」であり「整体」の範疇です。これらを解決する事で、血液とリンパ液の流れも合わせて改善する事が出来、腰痛も緩和されるでしょう。
以上のように例を挙げればキリがありません。
腰痛の原因は多岐にわたるため、問診と触診が極めて重要となり、ほぐすだけの不十分な施術は間違いなく再発します。そして不良姿勢などの生活習慣を改善させないまま放置すると、ヘルニアなどの深刻な脊椎障害に発展するおそれがあります。ストレートネックも、腰痛の遠因となる時代ですから、原因が特定できる診断力に加え、生活習慣の改善の的確なアドバイスが必要です。
股関節痛の原因も多種多様にわたりますが、触診によって原因は明らかになります。早歩きは身体に良いと思われていますが、鼠径靭帯を拘縮させ、股関節の動きを悪化させることがあります。